CRUSADE〜The end of "CRUSADE" PostScript

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 「あとがき代わりに20の質問」




1   この小説を書き終えた、今現在の心境を一言で簡潔に言い表してください。
 もにょへプら―――――――――!!
 さあ皆さんもごいっしょに、両手両足を高々と上げてもにょへプ(殴)ごふッ。
 ……初っ端から未だかつてないであろう回答で申し訳ありません。(しかも後書きに引き続き……)



2   この小説を書く上で、一番書きやすかったところはどこですか?
 戦闘シーン。特に集団戦闘ではなく個人戦その中でも特にソフィアのはなんて言うか楽。限りなく楽でした。本能で動く彼女は私も本能で書けるからでしょうかね?



3   この小説を書く上で、一番苦労したところはどこですか?
 反対にソフィアは喋らせるとよくわかんな……げふんげふん。会話主体のシーン・心理描写がメインのシーン・動きの少ない情景描写。いっぱいありすぎ。



4   ボツにしたタイトル、仮タイトル、執筆中のコードネームなどありましたら教えてください。
 現タイトルは本来はゲームのエンディングテーマの曲名だったものを、なんかいつのまにか間違ってつけて発表してしまい気がついたら既に取り返しのつかない状況だった……と言うのは別に隠してもいない事実。本来のタイトルは、お試し版ゲームには入ってますが、「Crusade 〜The one of many "crusades"」でした。こっちの方が捻ってなくて言いたい事が分かり易いかも。……まあ当たり前といえば当たり前なのですが。好きで捻ったんじゃないし……
 没と言えば実はタイトル、当初「ジハード」とどっちにしようか悩んだんですがってのはどっかで言ったことありましたっけ? ってどっちにしろ某ジャンプコミックスから離れないタイトルですみません。山根クルセイドも作品名は知ってました。てかその後買いました。別に一緒でもこんな名詞ならパクリとは言わんだろこういうのは、とあまり気にせずつけてしまいましたけど。で、何でジハードにしなかったかですが、それは当然スペルぱっとわかんなかったからです(調べろ)。何かイメージも違ったしね。



5   タイトルの由来(意味)は何ですか?
 ふふ。痛い質問。
 由来は上記の通り。意味はまんまです。「聖戦 〜『聖戦』の終わり」。なんたってエンディングテーマですからねえ……(遠い目)。しかし日本語にするといきなり雰囲気違うし。
 "CRUSADE"の""がポイントと言えばポイント。聖戦じゃなくて『聖戦』。こんなのは聖戦なんかじゃなくって、ただのその紛いものでしかなかったのだと、匂わせていたつもり。そーよねー。終わってみればただのソフィア争奪戦だしぃ? スケールちっちゃー(酷すぎるよえあさん…)。
 このネタ振りは本来のタイトルだともっと分かり易かったんでしょうなあ。ちなみに99話のウィルの台詞(内心?)、「聖戦など、初めからどこにも存在していなかったのだ。」でこの伏線?を回収してみたのでした。これは気づいた人いたら凄いと思う。



6   この小説を書き始めるきっかけはなんでしたか?
 元々序章は連載のつもりでなくゲームの予告編だったんですよね。それまで漫画は書いていたけどちゃんと形になってる小説は書いたことがなかったんです。だからこれも別に小説として書くつもりはなかったわけなんですが……
 ある日唐突に、「で、続きは?」と言われたのが全ての始まりだったり。要求されると何だかやりたくなってくるたちなのでやってしまいましたが、実の所最初は結構焦りました。



7   この小説を書く上で、何か影響を受けたもの(他の作品や、他媒体の創作物など)はありますか?
 うーん。ゲーム。
 私が創作を始めたきっかけそのものが、私が生まれて始めてプレイしたRPG、FF5のファンタジー世界に魅せられて、なので。だからこの世界、FEチックに見えるかもしれませんが、ていうかえふいーえふいー常に言われますが、影響の原点はむしろFFなのです。
 ちなみにCrusadeではないんですが、「ウィル」が登場した、過去に作成していた作品で彼、ファイラ唱えてましたから(爆)。



8   これがあったから、この話がかけました!(これがなかったら、かけませんでした!)というものはありますか。
 パソコン(当たり前)。
 ……執筆の友みたいなのは、私はないです。煙草も吸わないし音楽とかもあると気が散るタイプなんで。あ。これかな。サイトの小説以外のコンテンツ! 小説オンリーだったら逆に完成させることって出来なかったんじゃないかなーと、なんとなく思うかも。



9   ボツにしたストーリー展開を教えてください。
 細々としたのなら割といくらでもあるんですよねえ。特に6章はかなり悩んだ記憶がありますね。ウィルとソフィアがなんか気まずくなる場面。ここいらへんはあらかじめ作られていた物語ではなかったので。
 今だから言えますが……
 ソフィアが荒れて命令無視して敵陣深く一人で切り込んでいっちゃうのを、ウィルが見つけて気絶させて連れ去って二人っきりの野営地で強(自主規制)とか今思うとストーリー破綻(する以前に返り討ちだろそれ)的な展開を立ててた(そして実際途中まで書いていた)のが一番派手な没ですね。ははははは。



10   プロット(思惑)どおりに進みましたか?
 概ねのところは。元々立てていた本来のストーリーと発生イベントは多分ちゃんと全部踏めてる……はず。いやですよこの後に大切な書き漏らし思い出して真っ青になるなんて。
 まあ後のことなんて知ったこっちゃないですけどネ!



11   これが書きたくてこの話を書きました、という部分はどういうものですか?
 うーん。当初から構想していたシーンは全部書きたいと思っていた所でしたねえ。ちなみに終章の中だったら、最後の遭難事件よりも、98話のソフィアvsカイルin礼拝堂。これはずーっと心の中で描いていた場面だったので、書けてほっとしましたね。絵的に奇麗で好きなシーン。
 物語的には、こんなにラブラブが主体のストーリーになるなんてはっきり言って考えてなかったですね。元々創作は少女漫画から入った私ですから、ラブラブ方面書くのは私の本能としては当たり前といえば当たり前ではあったのですが……いや、これはストーリーの問題ではないな。何かっつうとイチャイチャし始める奴等が悪い。悪いのは私の手癖か。うん、予定外は予定外ですが、やっぱり実はこういうのが書きたかったからこうなったのかも。
 まあ最初からラブラブっぽい物語になりそうなニオイはあったにしろ、後半のラブラブ全開モード突入後、何人の読者が引いていったか私は切実に知りたい。



12   一番こだわったところはどこですか?
 こだわりは……ないようであるようでやっぱりないと見せかけて実は結構あったりします(くどい)。とりあえず粘着質なこだわりゾーンは魔術の設定でしょうか。ウィルが魔術語り入りだすとしつこいのが難点ですね。ちなみに魔術設定についてはこの物語では出し切ってない(これ以上出しても意味がない)んで、この辺りを補完する為にミナーヴァ大陸での物語をまた書きたい気持ちもあるような。もうほったらかしたいような。さっきからどっちだ。



13   一番好きなキャラクターと、一番嫌いなキャラクターを、理由つきで教えてください。
 好きなキャラクター。ソフィア。私がかわいいッ!と思う女の子要素を究極までつきつめたのが彼女。私がもしヤヴァげな萌え要素に反応する奴だったら彼女はかなり恐ろしいことになっていたはず。いや、今でも十分怖いけど。しかしそう思って彼女を見ると私も結構ステキな趣味をしているようだ……(遠い目)。
 嫌いなキャラクターは……実は最初はカイル。一般的には結構人気出そうなキャラ特性の奴ですが、私は無愛想毒舌系キャラってあんまり好きじゃなかったんですよね。まあ今は愛着が湧いていますが。



14   実際にいたら嬉しいキャラクターと、実際にいたら厭なキャラクターを教えてください。
 いたら嬉しいが絶対に怖いのは言うまでもなくソフィアですが……
 実際にいて欲しいのはディルト様でしょうか。ディルト様はいいですよ。兄貴にも友達にもそして恐らく彼氏にも。振られキャラですけどね。彼は恋人関係になったら大切にしてくれますよ。実際にいたら危険もといイヤなのはきっとリタ様。単体なら別にただの小娘なんでいいんですけどね。トカゲが。



15   この人にはこの言葉を言わせたかった!という台詞をキャラ別にどうぞ(実際に言わせていなくてもOK)。
 ウィル→「泣いたかも」(97話)これを言わせたいがために今迄一度も(まともには)泣かせなかったことに誰か気がついてくれたかなあ。
 ソフィア→「やっと対等になれた」(98話)この台詞自体を思い付いたのは結構終盤に近づいてからのことだったんですが。なんかこれが彼女の望み全てなんだろうなあ、みたいな。
 ディルト→「今届くものに手を伸ばそうともせずに…」(5話)いきなり序盤ですが。ディルト様っぽいなあ。
 リュート→「陛下」(全般)皇帝ではなくウィル。この言葉を言わせたかったって言うよりかは、さっさと陛下陛下連呼できるようにさせてあげたかったと言うか。この人は暗黒魔導士の印象でやたら精神の線が細そうに見えてたかもしれないがそれはとんでもない誤解。最終話で本領発揮。



16   この小説の登場人物たちを使って、別の話を書く予定はありますか?
 ……既にレムルスとか書いてるし。
 Crusade自体はこのまま続編に突入できそうな雰囲気ですが正直考えてないです。後書きでもいいましたが書くことに抵抗を感じてるという意味ではなく単純にネタがない……。いや、ただ無意味にラブラブを見せ付けたいが為のある意味ムカつく短編だったらはっきり言っていくらでも書けますけど。っていうかきっとうざいですよ? 今後の彼らを書くとしたらどう転んでも最終話並みにラブラブし尽くしますよ?
 それはそれとして、さっきも言ったけどいつかまた同じ世界観は使いたいなあ。ってか基本的な魔術の法則とかの設定はまた新しく作るのヤなんで、その辺りはしらっと使いまわしていると思う。



17   この小説の中でこの部分が一番会心の出来なのです! というシーン(か台詞)を抜粋してください。
 物語がノると文章もノる。ということで基本的にお気にのシーンは良く書ける傾向あり。逆もまた然り。
 5章のおいかけっこ〜決闘、フレドリックでのソフィアvsウィル、ソフィアvs赤騎士団、ウィルvsブランとかですか。戦闘シーンがやっぱり多いですねー。
 あ、抜粋? んだばこのあたりを。

 長いキスの所為でソフィアの頬は薔薇色に染まり、まなじりに涙が浮かんでいた。瞬きをした瞬間、零れ落ちた雫をウィルはそっと、舌で拭い取る。
「大丈夫だよ。他の男とキスしたくらい、俺、気にしないから」
「……気にしてよ」
 慰める為に言った言葉に反論され、ウィルは少し考えて、呟いた。
「じゃあ気にする。誰かが君にキスしたら、その百倍俺がキスしてやる。君の唇の穢れは全部、俺が拭い取るよ」
(82話)

 例に挙げた所と全然違うし。このあたりで完璧に少年向けだか少女向けだか分かんない小説と化した感じ。ここだけ読めば完全に少女向けだが。多分この文章がCrusade内の恥ずかしキングだ。(趣旨変わってますよえあさん…)



18   この小説で取り上げたテーマやアイデアに、もう一度別の形で挑戦してみたいですか?
 ……て、てーま?
 ええと……「戦記」はもうやらないと思います。はい。疲れた。
 「恋愛」は、やる。永遠にやる。「ファンタジー」も多分書くでしょう。むしろ私のベースがファンタジーなので、他の系統の作品は努力して組み立てないと出来ないと思います。
 他は……あー、読者に訴えかける意味でのテーマって、この作品、ないんですよねー。エンターテイメントにそういうの盛り込むの嫌いなんですよ。書き手としても読み手としても。こっちは娯楽で読んでるんだ、小難しいこと考えさせんとふつーに楽しませろよふつーに、と思ってしまいまして。まあこれも一種のこだわりなのかな? とりあえずこの方針はきっと今後も続けると思います。



19   何か、これだけはしておきたい言い訳というのはありますか?(笑)
 ……いや、何か言い訳しどころは多すぎて何とも言えない気はするが……
 更新。更新ねー。遅かったねー。昔は更新早いですねって言われたクチだったんだけどねー。おかしいねー。
 あと登場人物の多さ。これは失敗したなーと今となっては思います、すみません。ゲームの半分くらいに削ったんですけどね。実際書いてみたらこれでも多すぎなくらいでしたね。言い訳してもいいんですよね? これはですね、あれです、連載開始以前の登場キャラ選定の感覚が漫画だったんです。漫画だったら喋らせないけど背景にモブとしてかいときゃ存在証明になるんですが小説ってそれ、できない(こともないのかもしれないですが私の腕では無理だった)ので、この人数は処理しきれなかったと……。読んでて、キャラの立ってない人物が結構目に付いたかと思います。ごめんなさいでした。



20   最後に一言どうぞ!
 下世話な話ですが、物語が終盤に近づくにつれ、小説ページの来訪者数が何か冗談のように跳ね上がって行きました。ラスト2話をアップしている頃は、常に更新直後のアクセスがある状態でした。まあ完結間近と検索サイトの紹介文書き換えに行ったりとかいうせせこましー真似をしていたからですけど。
 完結までお付き合いいただいたこれだけ多くの皆様をガックリさせる事のない物語が書けたのだろうかと少し心配ですが今の所何だこれはゴルァというメールが来てないのでまー概ね大丈夫なんでしょう。大丈夫であると夢見ます。
 何はともあれ、後書きとかぶるのは目を瞑って頂くとしてお礼を言いたく思います。Crusadeの世界に触れて下さった皆様とその偶然に、ありがとうございました。



「あとがき代わりに20の質問」 質問作成:相沢秋乃 様


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